精神の煮こごり。

毎日一回以上更新。次の目標は三ヶ月継続!

【七日目】読書感想 水谷竹秀『だから、居場所が欲しかった。』

こんばんは。

七日目、連続更新達成です!とりあえず一週間は続けることができました。この調子で二週間目まで頑張ります。

さて、今回も読書感想文です。今回読んだ本は

水谷竹秀『だから、居場所が星かった。バンコク、コールセンターで働く日本人』

です。

 

 

 

この本はいわゆるルポルタージュですね。ルポを読むのは初めてですが、私自身、バンコクに旅行したことがあり、地名などの固有名詞やタイの雰囲気を想像しやすかったため手に取りました。

実はこの本を読む前、バンコクに移住している人のブログを読む機会があったのですが、「コールセンター」という言葉が何度か出てくるのが気になっていました。しかも、その言葉はあまりポジティブな文脈では使われておらず…。読むに至るにはそういう背景もありました。

 

読み終わったとき、なんとも言えない気持ちに襲われました。著者の水谷さんは、日本社会の問題や異常さについてあとがきで言及していましたが、そのような大きな社会的背景や問題意識よりもバンコクで働く現地採用の日本人たちのディテールが際立っていて、文字通り「他人の人生を覗き見ている」感覚がとても強かったのです。

バンコクのコールセンターで働く人たちは皆多かれ少なかれ「日本ではやっていけなかった」背景を持っています。性同一性障害のような一般的なテーマから、日本社会で生きていくことを選ばなかった(選べなかった)個々人の事情まで。

その生々しさ、苦しさや逃げ場のなさ、あるいはバンコクに見出した喜びなどが、コールセンターという職場での働き方を通して浮かび上がります。

 

資本主義社会において、あるいは現代の日本において、経済的成功を収め一定の社会的地域を手に入れる「成功」の道よりも、そこから外れた人々がどんなことを考えて、どんな風に生きているのかに私は興味があるのだと改めて再確認しました。

 

ルポというジャンル上、具体的なエピソードの連続で、もう少し深掘りしてほしいと思う部分も多かったですが最近読んだ本の中では特に面白かった一冊です。