精神の煮こごり。

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【五十日目①】日曜日の大学の静けさ

気がついたらまた図書館に来ている、というと大げさだけど、ここ数年は平日も土日も大学に来ている。授業の有無に関わらず、だ。

理由は簡単。家にいるのが好きではないのだ。家族と仲が悪いとかではない。僕は実家暮らしなんだけど、相部屋なので常に部屋に弟がいる。自分一人になりたいとき、何かに集中したいとき、そういうときに家に居づらいので大学の図書館に行くのだ。あと、冷暖房が効きにくい部屋でもあるので、夏は涼を求めて、冬は暖を求めて大学に行く。

 

日曜日の大学は人が少ない。当たり前だ。部活をしている人か、実験中の理系の人くらいしかいない。特に僕が所属している学科の研究室は、ほかの研究科と離れた建物にポツンと存在しているので余計に人と会わないのだ。でも、この日曜日の人気のなさが実は結構気に入っている。

院生室に行く途中、文学部の心理学科が使用している実験棟の廊下を通る。窓には紫外線防止のためなのか紫がかったフィルムが貼られていて、日光が鈍い色に歪んで廊下を照らしている。等間隔で並んでいるドアに耳を近づけても、中で飼育されているはずの動物の気配は感じられない。もっともドアの中に入ったことは一度もないから中に本当に動物がいるのかもわからない。

だれも通らない長い廊下を歩いて、薄暗い院生室にたどり着く。本や論文を読んだり書き物をしたり昼寝して過ごし、外が暗くなってきたら帰り支度を始める。院生室の外は真っ暗で、廊下の電気さえ付いていない。何の物音もしない。

 

日曜日の大学図書館はまだ人がいる。平日よりは少ないけど。今の時期は寒いので、地下の書庫にこもって本を読む。地上階は建物が大きいからか暖房が効きにくくてつらい思いをするのだけれど、地下は比較的暖かい。それに書庫は人が少ないから、集中するのにうってつけなのだ。書庫は古い紙の匂いが充満している。天井には換気扇のパイプが張り巡らされていて、ごぉーっと音を立てながら空気を吐き出している。そんな空間で本を読んでいる。