精神の煮こごり。

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【五十四日目】一人暮らしの妄想

一人暮らし、非常にあこがれる。

前に書いたように、僕は今実家暮らしだ。相部屋のため自分のプライベートな空間が極端に少ない。だから、来年から就職で家を出たらどんな部屋で一人暮らししようかとつい妄想してしまう。

 現実的に考えると、新卒一年目で大した給料ももらえないから住める場所も限られてくるのだと思うけれど、とりあえずワンルームマンションくらいがいい。本棚のある部屋がいい。というか、本に埋もれた部屋がいい。

僕は趣味がない。せいぜい読書しかない。だから小遣いでせっせと本を買う。電子書籍よりも紙の本が好きだから、必然的に部屋は本で埋まってしまう。現時点でも本棚におけない本をあちこちに平積みにしている。たまりにたまると処分しなきゃな~と思うのだけど、愛着のある本が多くて売るに売れず、今に至る。

 

ポール・オースターの『ムーン・パレス』という小説がある。小説の序盤、貧乏な若者の主人公は、仲の良かった叔父さんの形見で大量の本をもらう。本のぎっしり詰まった段ボールが部屋の中にたくさんある一方、貧乏なので家具がなかなか買えない。そこで、主人公は段ボールのブロックを組み合わせて家具を作る。並べてベッドにして寝たり、積み上げてテーブルにしてご飯を食べたりする。手元にいま小説がないから詳細は思い出せないけど、確かそういう場面があったはずだ。

僕があこがれるのはこんな部屋である。とはいえ、段ボールはちょっと嫌だ。ゴキブリとか出てきそうだし。紙魚くらいならかわいいけれど……。だから、もし自分が『ムーン・パレス』流の部屋を作るとしたら、ワイン箱みたいな白木の箱に本を詰めて、それを部屋中に置きまくりたい。

 

もっとも、妄想なので好き勝手に部屋をデザインできるのであって、現実にこんな部屋で生活すると大変なのはわかっている。僕は掃除が苦手だから、本箱だらけの部屋はものすごく埃っぽくなってなかなか住みにくいだろう。掃除機もかけられそうにない。じゃあ、と考える。もう少し現実的なのはどんな部屋かな?

 

ビジネスホテルみたいな部屋もいいかもしれない。ビジネスホテルに泊まったことがある人ならわかると思うけれど、あの最低限の家具しかない、ミニマムな部屋というのはどこか人の心をつかむところがある。現実問題、一人暮らしのワンルームに最も近い形なのもビジネスホテルだろう。だから、あんな感じの部屋を作るのはどうだろうか?

と思って、ネットで調べてみると、同じようなことを考える人はけっこう多いらしい。ビジネスホテル風のインテリアが特集されている記事があったり、壁紙やベッドに工夫してビジネスホテルを再現することを目指すブログが見つかったりする。おお、これはなかなかいいんじゃないか!

ただ、当たり前だけどビジネスホテル風の部屋には本棚はない。だから、今のたくさんの蔵書を置く場所は工夫しなきゃいけない。クローゼットの中に隠すとか……?いやいや、入りきらないだろうし服をどこにしまえばいいのだ。あとは、ビジネスホテルの客室のあの雰囲気って、きちんと毎日掃除や手入れがされているからこそ維持できるものである。あのピチッとした清潔感を維持するのはなかなか骨が折れそうだ。ベッドのシーツがしわ一つなくピンと伸ばされた状態でないとあの雰囲気は出そうにない(ところで、なんであんなにホテルのベッドのシーツは糊が効いているのだろう? 正直寝にくい。見た目にはきれいだけど、マットレスのへりにたくし込まれた掛布団をひっぱりだして肌にごわごわするシーツで寝るのはお世辞にも寝心地がいいなんてもんじゃない)。

 

という風に、なかなか現実的にはうまくいきそうにないのだが、とりあえず暇なときに妄想する分には結構楽しいのだ。インテリアや家具にこだわる人の気持ちがちょっとわかる気がする。